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網膜色素変性症
網膜色素変性症の眼底写真網膜色素変性症の眼底写真

網膜色素変性症は、目の網膜という膜に異常をきたす遺伝性、進行性の病気です。網膜色素変性症は幼少期よりの夜盲、視野狭窄や視力障害が起こります。網膜色素変性症の場合、眼底網膜に特有な病変がみられます。網膜の色調は灰白色で汚く、ところどころに色素が固まったものがみられ、乳頭や網膜血管にも異常がみられます。

網膜色素変性症は長期にわたり徐々に進行し、それと一致して視野欠損、視野狭窄が起こります。白内障や緑内障を併発することも少なくありません。視野は中心だけを残し、いちじるしく狭窄してついには失明します。網膜色素変性症は他の先天性の病気と合併することもあります。

網膜は光を神経の信号に変える働きをします。そしてこの信号は視神経から脳へ伝達され、私たちは光を感じることができるわけです。網膜には色々な細胞が存在していてそれぞれが大切な働きをしていますが、網膜色素変性症ではこの中の視細胞という細胞が最初に障害されます。

視細胞は光に反応して光刺激を神経の刺激すなわち電気信号に変える最初の働きを担当しています。この視細胞には大きく分けて2つの種類の細胞があります。ひとつは網膜の主に中心から少しずれた部分に多く分布している杆体と呼ばれるもので、この細胞は主に暗いところでの物の見え方とか視野の広さなどに関係した働きをしています。

もうひとつは錐体と呼ばれるものでこれは網膜の中心部である黄斑と呼ばれるところに多くに分布して、主に中心の視力とか色覚などに関係しています。網膜色素変性症ではこの二種類の細胞のうち杆体が主に障害されることが多く、このために暗いところで物が見えにくくなったり(とりめ、夜盲)、視野が狭くなったりするような症状を最初に起こしてきます。そして網膜色素変性症の進行とともに視力が低下してきます。

当院の取り組み

中国医学鍼灸院の網膜色素変性症の治療目的は、網膜色素変性症患者のできるかぎりの回復の機会を提供することと網膜色素変性症の完全な回復までの時間を短縮することです。

当院は20数年前から目疾患に対する針灸治療の有効性に着目し、難病である網膜色素変性症の針灸治療を精力的に取り組んできました。20数年の歳月をかけて、眼底穴をはじめ、数々網膜色素変性症に有効なツボを発見しました。

中国医学鍼灸院の独自の眼底針灸法によって、多くの網膜色素変性症の視力減退、視野狭窄など症状の改善或いは回復が見られました。
鍼灸治療によって、治癒した例、改善した例を合わせると患者の70%は経過がよいと考えられます。